泌尿器科疾患の専門医が診察いたします。
気になる症状などありましたら、お気軽にご相談ください。
排尿障害
排尿障害は、膀胱や尿道、尿道括約筋で構成される下部尿路の機能が障害された状態です。腎臓で作られた尿が膀胱に蓄えられて排出される過程で、いずれかの機能に問題が生じると排尿障害を引き起こします。
前立腺肥大症、過活動膀胱、神経因性膀胱等。
●主な症状
- ・尿が出にくい、勢いが弱い、力まないと出ない、途中でおしっこが途切れる
- ・尿の回数が多くてぐっすり眠れない
- ・残尿感がある
- ・尿が漏れてしまう、間に合わない
- ・排尿後に尿が漏れる
●治療方法
- ・症状に応じた適切な薬物治療を行います。
- ・男性の前立腺肥大に対しては薬物療養や手術療法が適応になります。
- ・高度の排尿障害があり、残尿が多い方には自己導尿(カテーテルを自分で使って排尿)や膀胱カテーテル留置などを行います。
悪性腫瘍
泌尿器科領域の悪性腫瘍(癌)の主なものには、腎臓癌、膀胱癌、腎盂尿管癌、前立腺癌、精巣腫瘍があります。泌尿器科領域の癌は基本的に高齢なるほど多くなります。一方、精巣腫瘍は20歳代から30歳代の方にみつかることが多く、若い年齢層に発生する癌の代表的なものの一つです。泌尿器科の悪性腫瘍は全体として増加傾向と考えられます。
●主な症状
- ・腎臓癌
初期ではほとんど症状がなく検診などで偶然発見されることがあります。癌が進行すると血尿、腰痛、お腹のしこりを自覚することがあります。
- ・膀胱癌
血尿、頻尿、排尿時の痛み、残尿感、切迫した尿意などの膀胱炎に似た症状があります。最も多いのは症状のない血尿(無症候性血尿)です。
- ・腎盂尿管癌
初期は無症状で、多いのは無症候性血尿です。進行すれば、尿管から腎盂が腫れる水腎症で発見されることがあります。
- ・前立腺癌
初期には症状はほとんどなく、検診などでPSA(前立腺癌腫瘍マーカー)高値で発見されることがほとんどです。進行すれば、排尿障害、血尿、骨転移による転移部の疼痛などが生じることがあります。
- ・精巣腫瘍
精巣のしこり、精巣の腫れを自覚します。
●治療方法
- ・腎臓癌
【手術療法】腎摘出術や腎部分切除術が適応となります。手術も開腹、腹腔鏡、ロボット手術があります。
【薬物療法】進行していた場合、薬物療法(分子標的薬、免疫チェックポイント阻害薬など)を行います。
- ・膀胱癌
【手術療法】経尿道的膀胱腫瘍切除術(TURBT)や膀胱全摘除術を行う。
【薬物療法】抗がん剤、免疫チェックポイント阻害薬
- ・腎盂尿管癌
【手術療法】転移がなければ腎尿管全摘を行います。開腹、腹腔鏡、ロボット手術がありますが、現在は腹腔鏡、ロボット手術が最も行なわれています。
【薬物療法】膀胱癌と同様の治療を行います。
- ・前立腺癌
【手術療法】早期癌であれば前立腺全摘術が適応になります。現在はロボット手術が一般的に行われています。
【放射線療法】転移がない症例に行われることがあります。
【内分泌療法】放射線治療前、高齢、転移がある場合に行われます。
【PSA監視療法】早期、悪性度の低い症例が適応で経過観察を行い、過剰な治療を防ぎます。
- ・精巣腫瘍
【手術療法】腫瘍がある精巣を摘出します。
【薬物療法】転移がある場合に行います。適切な薬物療法を行うことで完治が目指せます。
尿路感染症
尿路に細菌が住み着き、増殖して炎症をおこしたものを尿路感染症といい、感染症の場所によって膀胱炎と腎盂腎炎に分類されます。細菌は尿道の出口から侵入し、膀胱に達すると膀胱炎をおこします。膀胱の細菌が尿管を上に登って腎盂に達し、増殖すると腎盂腎炎となります。膀胱炎では発熱はありませんが、腎盂腎炎を発症すれば発熱が見られます。
●主な症状
- ・排尿時に痛みを感じる(排尿痛)
- ・尿をした後も尿が膀胱に残っている感じがする(残尿感)
- ・尿が濁る(尿混濁)
- ・尿に血が混じる
- ・頻尿
- ・腹痛、腰痛
- ・背中の痛み
- ・発熱、悪寒
- ・吐き気・嘔吐
尿路結石
尿路結石症は、腎臓から尿道までの尿路に結石が生じる疾患です。
泌尿器科の外来でみられる疾患の中では頻度の高い疾患のひとつで、年間罹患率も年々上昇を続けています。
特に壮年男性と閉経後女性に高頻度にみられます。
●主な症状
- ・背中や腰、脇腹、下腹部への突然の激痛
- ・血尿
- ・吐き気や嘔吐
- ・鼠けい部や外陰部への痛み
- ・冷や汗、顔面蒼白
- ・強い尿意や残尿感
●治療方法
- ・5mm以下の結石
自然に石が出ることを期待します。薬の服用と水分摂取を促します。
それでも出なければ体外衝撃波や経尿道的結石破砕術の適応です。
- ・5mm~1cmの結石
自然に出るかどうかの境界のサイズ。薬の服用を中心とした経過観察か、砕石治療を行うかを選択します。
- ・1cm以上の結石
自然に出る可能性は低い。体外衝撃波や経尿道的結石破砕術を行います。
性感染症
性感染症とは性行為によって感染する病気の総称です。「性病」とも呼ばれています。性感染症は初期の自覚症状がないことが多いので、感染に気付かないことが多くあります。性行為の際にコンドームを付けるなど、自身で防ぐことが出来ます。
性感染症には主に下記の病気があります。
- ・淋菌感染症(淋病)
- ・性器クラミジア感染症
- ・梅毒
- ・性器ヘルペスウイルス感染症
- ・尖圭コンジローマ
●主な症状
- ・淋菌、クラミジア感染症
排尿時の痛みや違和感、尿道から膿が出る
- ・梅毒
【第1期】性器や肛門、口唇にしこり
【第2期】発疹、発熱、喉の痛み
【第3期】硬い塊が体にできる
【第4期】大動脈瘤や神経梅毒
- ・性器ヘルペスウイルス感染症
性器や肛門付近に水ぶくれができる
- ・尖圭コンジローマ
性器にいぼが生じる
●治療方法
- ・症状に応じた適切な薬物治療を行います。
- ・男性の前立腺肥大に対しては薬物療養や手術療法が適応になります。
- ・高度の排尿障害があり、残尿が多い方には自己導尿(カテーテルを自分で使って排尿)や膀胱カテーテル留置などを行います。
小児泌尿器科
小児にみられる腎・尿管・膀胱・尿道などの尿路系疾患と、男児の精巣・陰茎や女児の外陰部の疾患など生殖器疾患を対象として診療しています。
●主な症状
- ・お漏らし
- ・排尿時の痛み
- ・排尿回数の異常
- ・夜尿症
- ・陰部の痛みやかゆみ
- ・精巣が陰嚢内にない
- ・水腎症
自費診療
自費診療とは、公的な医療保険制度を用いない診療、薬剤による治療のことをいいます。費用はすべて患者様負担となりますが、患者様お一人お一人にあった医療サービスを受けていただくことができます。
●治療方法
- ・勃起不全(ED)の薬物治療
- ・ワクチン接種:肺炎球菌ワクチン、インフルエンザ